リフォームノウハウ
テレビ台壁面収納のメリットとデメリットをリフォームの専門家が実体験から完全解説!

テレビ台を選ぶとき、「壁面収納タイプがいいかな」と考えたことはありませんか?
大型の壁面収納テレビ台は見た目がカッコいいけれど、高額で後戻りが難しいという懸念から、踏み切れずにいる方も多いでしょう。
一方で、スタイリッシュな壁掛けテレビに憧れつつも、実用性に疑問を感じている方もいるはずです。
この記事では、リフォームの専門家高橋が、壁面収納テレビ台と壁掛けテレビのメリット・デメリットを徹底比較し、あなたの部屋に最適な選択肢を見つけるお手伝いをします。
目次
壁面収納テレビ台とは?
壁面収納テレビ台とは、テレビも収納できる大型の収納家具のことです。
一般的なテレビ台本体の左右にサイド収納と上台が追加された収納システムで、「ハイタイプテレビ台」とも呼ばれています。
意外に思われるかもしれませんが、Yahoo!ショッピングなどのECサイトでは3万円台から購入できるものもあり、その手頃さも人気の理由のひとつです。
壁面収納テレビ台のメリット
1. 強力な収納力が魅力
壁面収納テレビ台の最大の魅力は、テレビの上部というデッドスペースを活用した強力な収納力です。
CDやDVD、本などを大量に所蔵している方にとって、この収納力は大きなメリットとなります。
部屋の壁という普段あまり使っていないスペースを効率よく活用できるため、リビング周りの小物やメディアなどをどんどん収納できます。
ただし、壁面収納テレビ台は薄型に造られていることが多いため、思ったより収納力が弱いと感じる方もいます。
購入前に、テレビやAV機器以外の何を収納するかを決めておくことが、その収納力を最大限に活かすコツです。
2. 見た目がスタイリッシュ
機能的な壁面収納テレビ台はカッコいいものですし、スッキリと収納されたリビングは気持ちがいいですよね。
壁にドーンと存在感を放つ壁面収納テレビ台は、空間をスタイリッシュに演出してくれます。
一昔前は「壁面テレビボード=高ステータス」として、憧れの存在だったほどです。
また、テレビやAV機器がひとつの場所にまとまることで、インテリアとしての統一感も生まれます。
3. 地震対策にもなる
埋め込みタイプや壁に固定するタイプの壁面収納テレビ台は、地震の際の転倒リスクが低減されます。
子どもやペットがいる家庭では、安全面でも安心できるポイントです。
壁面収納テレビ台のデメリット
1. 圧迫感が出ることも
壁面収納テレビ台の大きなデメリットとして、想像以上に圧迫感が出てしまうことがあります。
特にワンルームや6畳~8畳など狭い部屋に設置すると、部屋が狭く感じるリスクが高まります。
小さな部屋に入れてしまうと、それだけでお腹が一杯になるような存在感を発揮してしまうかもしれません。
購入前には、頭の中でシミュレーションするか、サイズを測って実際の大きさを確認することをおすすめします。
2. 模様替えがしにくい
一度設置してしまうと、大きすぎるため別の場所に動かせないというケースもよくあります。
気軽に模様替えもできませんし、テレビの位置も移動させることは困難です。
また、大きさ的にもかなりの重量があるため、掃除の際に気軽に移動することも難しいでしょう。
年に1~2回の大掃除の時くらいしか移動しないかもしれません。
3. 価格が高め
部材が増えるので、普通のテレビボードを購入するよりはコストがかかります。
完成品の壁面テレビ台は、本体+左右のトールキャビネット+上台という4つの収納家具から構成されているため、20~30万円ほど、場合によってはそれ以上の金額になることも。
ただし、テレビ台の横にキャビネットなどの収納家具を別途購入することを考えれば、実はそれほど割高感はないかもしれません。
壁面収納テレビ台を安く買うには?
組立品を選ぶという選択肢
壁面テレビボードを安く買いたいなら、組立品を選ぶのも一つの方法です。
本来、テレビ台のような「箱物家具」は家具職人による日本製がおすすめですが、ハイタイプのテレビ台はかなり高額になるため、価格重視で組立品を選ぶのは有効な選択肢といえます。
普通のテレビ台なら国産完成品が4万円で組立品が2万円の場合、差は2万円ですが、壁面収納の場合は完成品が25万円、組立品が5万円というように、かなりの価格差があることも。
これくらいの金額差があれば、組立品でも十分検討する価値があるでしょう。
ただし、組立品を選ぶ場合は注意点もあります。4つのユニットを作る必要があるため、かなりの時間と労力が必要です。場合によっては1日で完成しない可能性もあります。
また、ハイタイプは組み上げの際、高さがあり重量もあるため、必ず大人2名以上で作業しましょう。
壁掛けテレビという選択肢
壁面収納テレビ台と同様に人気が高まっているのが、壁掛けテレビです。
以前は壁に補強が必要になるなどハードルが高かったのですが、近年はずいぶん手軽になりました。
室内の好きなところに柱を立てることができる「ラブリコ」などのDIYツールにも、壁掛けテレビ用キットがラインナップされています。
壁掛けテレビのメリット
1. 見た目がスッキリする
テレビの上下に物がないということは、想像以上にスッキリします。
掃除する手間も省けますし、見た目もスタイリッシュになります。薄型テレビが普及した現代だからこそ、壁掛けテレビの魅力が際立ちます。
2. 地震に強い
台に置いたテレビと比較すると、地震の影響を受けにくいのも壁掛けテレビのメリットです。
ラブリコなどを利用したDIY的なものは別として、壁掛けテレビ用の金具は大抵、厳しい安全試験を突破したものばかり。
落下したテレビでケガをする可能性が下がるのは、大きな安心といえるでしょう。
壁掛けテレビのデメリット
1. 収納力がゼロ
壁掛けテレビの最大のデメリットは、AV機器すら収納するスペースがないことです。
横に専用のラックを置くなど、別途収納スペースを確保する工夫が必要になります。
2. ケーブルが見える
アンテナやAVケーブル、電源などが目立ってしまうのも、壁掛けテレビのデメリットです。
せっかくのスタイリッシュな見た目も、はみ出た配線で台無しになってしまいます。モールで隠すなどの対策が必要でしょう。
3. テレビの移動が難しい
ラブリコなどを利用する場合は別ですが、壁掛けテレビにすると基本的に移動できません。
金具で壁掛けにしている場合は、テレビを買い替える際に金具ごと交換する必要が生じることもあります。
壁面収納テレビ台のタイプ別おすすめ
壁面収納テレビ台にはさまざまなタイプがあります。ここでは4つの主要なタイプとその特徴を紹介します。
1. オープン収納タイプ
特徴 | おすすめポイント |
本や装飾品を見せる収納ができる | ・インテリア性が高い ・ディスプレイを楽しめる ・圧迫感が少ない |
オープン収納タイプは、棚がむき出しになっているため本や書類、レコードやゲーム機などをディスプレイとして見せることができます。
圧迫感が少なく、明るい印象を与えるのが特徴です。収納したいものを見せたい方におすすめのタイプといえるでしょう。
2. 扉付き収納タイプ
特徴 | おすすめポイント |
収納物が見えないようにできる | ・生活感を隠せる ・ホコリが入りにくい ・シンプルな印象 |
全ての収納に扉があるタイプは、中身が見えないため生活感が表に出ません。
ホテルライクなシンプルなインテリアが好きな方におすすめです。ただし、扉で隠されていると、どこに何があるのか分かりにくくなる場合もあります。
3. ハイバックタイプ
特徴 | おすすめポイント |
高さを抑えた壁面収納 | ・圧迫感が少ない ・コンパクトな部屋に適している ・横幅で収納量を確保 |
コンパクトなリビングに置くなら、高さを抑えた「ハイバックタイプ」の壁面収納型テレビ台がおすすめです。
身長ほどの高さなので、それほど圧迫感がありません。収納量を確保するため、横幅は広めのものを選ぶとよいでしょう。
4. シェルフタイプ
特徴 | おすすめポイント |
縦板が柱になった抜け感のあるデザイン | ・軽やかな印象 ・ディスプレイに最適 ・圧迫感が少ない |
収納よりディスプレイとしてテレビ台を活用したい方には、「シェルフタイプ」もおすすめです。
縦板が柱になっており、抜け感のあるデザインなので圧迫感が少なく軽やかな印象です。チェストや本棚が付属したものなら、収納量も確保しやすいでしょう。
壁面収納テレビ台選びで失敗しないためのポイント
壁面収納テレビ台を購入する際に、長く使えるものを選ぶための3つのポイントをご紹介します。
1. 十分な収納量があるものを選ぶ
まず、収納量をたっぷり確保できるものを選びましょう。
「大きすぎるのでは?」と心配して中途半端なサイズを選ぶと、後から別の家具を買い足すことになりかねません。
ディスプレイできるくらいの収納量があれば、後悔することも少ないでしょう。
2. 「見せる収納」と「隠す収納」を使い分けられるものを選ぶ
全面を扉にしたタイプもありますが、扉があると収納したものが見えなくなり、どこに何があるのか分かりにくくなってしまいます。
ディスプレイしたいものはオープンな部分に、隠したいものは扉付きの部分に収納するなど、見せる収納と隠す収納を使い分けできるデザインが理想的です。
3. 部屋の雰囲気に合うデザインを選ぶ
インテリアに調和したデザインを選ぶことも、大切なポイントです。
壁面収納型のテレビ台は大きくて存在感があるため、暗い色や重厚感のあるデザインは避けた方が無難でしょう。
圧迫感の少ない、淡い色味や軽やかなデザインならどんなインテリアにもよくなじみます。
テレビサイズ別の壁面収納テレビ台選び
テレビのサイズによって、最適な壁面収納テレビ台のサイズも変わってきます。ここでは、主要なテレビサイズ別におすすめの壁面収納テレビ台の目安をご紹介します。
40~43インチテレビ向け
テレビサイズ | 推奨テレビ台幅 | 特徴 |
40~43インチ | 120~130cm | ・コンパクトながら収納力がある ・小~中型リビングに最適 ・キャビネットの追加が可能なタイプもある |
40~43インチのテレビは、幅120cm前後の壁面テレビ台がバランスよく収まります。コンパクトながらも十分な収納力を確保できるモデルが多いのが特徴です。
50~55インチテレビ向け
テレビサイズ | 推奨テレビ台幅 | 特徴 |
50~55インチ | 150~165cm | ・最もメジャーなサイズ ・デザインバリエーションが豊富 ・中型リビングに最適 |
50~55インチは現在最も普及しているテレビサイズです。幅150~165cm程度の壁面収納テレビ台がバランスよく、デザインも豊富に展開されています。
60インチテレビ向け
テレビサイズ | 推奨テレビ台幅 | 特徴 |
50~55インチ | 180~200cm | ・存在感のあるサイズ ・収納力が豊富 ・大型リビングに最適 |
60インチのテレビには、幅180~200cm前後の壁面収納テレビ台がおすすめです。存在感のあるサイズで、収納力も十分に確保できます。
65インチ以上のテレビ向け
テレビサイズ | 推奨テレビ台幅 | 特徴 |
65インチ以上 | 200cm以上 | ・圧倒的な存在感 ・大容量の収納スペース ・大型リビング向け |
65インチ以上の大型テレビには、幅200cm以上の壁面収納テレビ台が必要です。ラインナップが少ないため希少価値の高いモデルも多いですが、圧倒的な存在感と収納力を誇ります。
特殊なニーズに応える壁面収納テレビ台
一般的な壁面収納テレビ台以外にも、特殊なニーズに応える商品も存在します。ここでは、コーナー用の壁面収納テレビ台についてご紹介します。
コーナー用壁面収納テレビ台
部屋の角に置きたい場合、通常の壁面収納テレビ台では後ろに大きな空間ができてしまいます。
コーナー用の壁面収納テレビ台は、本体後ろの左右の角をカットすることで、デッドスペースを極力少なくできる設計になっています。
コーナー用としての商品数は非常に少ないため、見つけたら貴重なアイテムといえるでしょう。
福岡市で考える壁面収納テレビ台選び
福岡市は、その地理的特性や気候条件から、壁面収納テレビ台を選ぶ際にも考慮すべきポイントがあります。
福岡市の気候特性と壁面収納テレビ台
福岡市は比較的湿度が高く、特に梅雨時期や夏場は湿気対策が重要です。
壁面収納テレビ台を選ぶ際には、湿気による家具の劣化を防ぐため、素材や仕上げにも注目しましょう。
天然木の場合は適切な湿度管理が必要ですし、化粧板タイプでも湿気による反りを防ぐ構造になっているかチェックすることをおすすめします。
また、福岡市は比較的温暖な気候ですが、冬場の結露対策も考慮すると、壁との間に適度な空間を設けられる設計のものを選ぶとよいでしょう。
区別の特性を活かした壁面収納テレビ台選び
福岡市の各区には、それぞれ特徴があります。ここでは、区別の特性に合わせた壁面収納テレビ台選びのポイントをご紹介します。
東区エリアでの壁面収納テレビ台選び
東区は新興住宅地が多く、比較的新しい建物が多いエリアです。
モダンなデザインの壁面収納テレビ台が似合うことが多く、特に海沿いの地域では塩害対策として耐久性の高い素材を選ぶことをおすすめします。
リフォーム福岡市東区の事例では、白やナチュラルカラーの壁面収納テレビ台を取り入れた明るいリビング空間が人気です。
博多区エリアの特徴と壁面収納テレビ台
博多区はマンションが多いエリアで、特に狭小住宅では空間を有効活用できる壁面収納テレビ台が重宝されます。
リノベーション福岡市の事例では、天井まで届く壁面収納でスペースを最大限に活用した例が多く見られます。
古い建物も多いため、重量のある壁面収納テレビ台を設置する際は、床の補強も検討する必要があるかもしれません。
中央区エリアの壁面収納テレビ台事情
中央区は高級マンションやデザイナーズ物件も多く、デザイン性の高い壁面収納テレビ台が好まれる傾向にあります。
リフォーム福岡市の実例では、造作家具のような高級感のある壁面収納テレビ台を取り入れたケースも多く見られます。
特に天神・大名エリアでは、おしゃれなインテリアとして壁面収納テレビ台を活用する住宅が増えています。
南区エリアの住宅事情と壁面収納テレビ台
南区は戸建て住宅も多く、比較的ゆとりのある住宅が多いエリアです。
リノベーション福岡市の事例では、LDKを広く取り、大型の壁面収納テレビ台を中心としたリビング空間づくりが人気です。
西鉄沿線のマンションでは、既存の間取りを活かした壁面収納テレビ台の設置例も多く見られます。
城南区エリアの特性と注意点
城南区は閑静な住宅街が多く、落ち着いたデザインの壁面収納テレビ台が好まれる傾向にあります。
七隈線沿線では学生向けの賃貸も多いため、移動可能なモジュール式の壁面収納テレビ台も人気です。
リフォーム福岡市の実例では、和モダンテイストの壁面収納テレビ台を取り入れた事例も見られます。
西区エリアの環境に応じた提案
西区は海に近い地域も多く、湿気対策が重要なエリアです。
リノベーション福岡市西区の事例では、耐湿性の高い素材を使用した壁面収納テレビ台が選ばれています。
新興住宅地も多いことから、新築時に造作で壁面収納テレビ台を設置するケースも増えているようです。
まとめ:あなたに最適な選択は?
壁面収納テレビ台と壁掛けテレビ、それぞれのメリット・デメリットを見てきましたが、高い収納力を求めるなら壁面収納テレビ台、スッキリした見た目を求めるなら壁掛けテレビ、というのが大まかな選択基準になります。
そして、それぞれの中間になるのが従来のテレビ台です。壁面ほどではありませんが、そこそこの収納力があり、壁掛けほどのスッキリ感はないものの、壁面ほどの圧迫感もない丁度良さが特徴です。
置き型なので設置や撤去も比較的手軽なため、人気も高いのです。
これらの特徴とインテリアのバランス、ライフスタイルを踏まえて、あなたに最適なテレビ台を選んでみてはいかがでしょうか。
福岡市でリフォームやリノベーションをお考えの方は、各区の特性を考慮しながら、長く使える壁面収納テレビ台を選びましょう。専門家に相談すれば、あなたの住まいに最適な提案が得られるはずです。