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コンクリート打ちっぱなしの天井の魅力と注意点!リノベーションでおしゃれな空間を作る方法

洗練された空間を演出する「コンクリート打ちっぱなしの天井」。デザイナーズマンションやおしゃれなカフェなどでよく見かけるこの仕上げは、リノベーションでも人気の高い選択肢です。

無機質ながらも温かみのある雰囲気や、スタイリッシュなインダストリアルな空間を作り出せるコンクリート天井の魅力とは?この記事では、コンクリート打ちっぱなしの天井の特徴やメリット・デメリット、さらにリノベーションで成功させるためのポイントを、福岡市東区でリフォーム会社シエルブルーの高橋が徹底解説します。

目次

コンクリート打ちっぱなしの天井とは?

まずは、コンクリート打ちっぱなしの天井の基本を理解しましょう。

天井の構造と種類

マンションの天井には、大きく分けて「直天井」と「二重天井」の2種類があります。

直天井(スケルトン天井): コンクリートスラブに直接クロスなどの仕上げ材を貼って仕上げた天井です。コンクリート打ちっぱなしの場合は、このクロスなどの仕上げ材も省き、コンクリートの素材感をそのまま活かします。

二重天井: コンクリートスラブの下に軽量鉄骨または木による下地材を吊り下げ、その上にプラスターボード(石膏ボード)を取り付け、クロスなどを貼った天井です。コンクリートスラブと天井の間にできる空間を「懐(ふところ)」と呼びます。

最近の分譲マンションはほとんどが二重天井になっていますが、リノベーションではこの二重天井を撤去してコンクリートスラブを露出させる「スケルトン天井」にリフォームするケースが増えています。

コンクリート打ちっぱなしとは

コンクリート打ちっぱなしとは、RC造(鉄筋コンクリート造)やSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の建物で可能な、内装・外装の仕上げ方法のひとつです。通常、内装は壁紙や塗装、外壁は塗装や外壁材などで仕上げますが、コンクリート打ちっぱなしの場合は、それを行わずに建物の構造体であるコンクリートをそのまま見せる形で仕上げます。

天井の場合、コンクリートスラブをそのまま露出させて、素材感を活かしたデザインとします。これにより、無機質でありながらも独特の質感と風合いを持つ空間を演出できます。

コンクリート打ちっぱなしの天井のメリット

コンクリート打ちっぱなしの天井には、多くの魅力があります。ここでは主なメリットを解説します。

1. デザイン性の高さ

コンクリート打ちっぱなしの天井は、その無機質な質感がスタイリッシュでおしゃれな雰囲気を演出します。特に、木材や布、植物などの自然素材と組み合わせることで、温かみとクールさが絶妙に調和した空間に仕上がります。

また、インダストリアルやミニマルなど、さまざまなインテリアスタイルと相性が良く、個性的な空間づくりが可能です。照明を工夫することで、コンクリートの表情をさらに引き立てることもできます。

2. 天井高を確保できる

二重天井を撤去してコンクリート打ちっぱなしにすると、天井の懐の分(10〜30cm程度)天井高を確保できます。これにより、開放感のある空間を作り出せます。

特に古いマンションでは天井の懐が大きいことも多く、リノベーションによって天井高が大幅に上がって部屋の印象が一変することもあります。天井が低めだと感じていた住まいでも、コンクリート打ちっぱなしにすることで開放感が生まれるのは大きなメリットです。

3. 個性的な空間を演出できる

一般的な住宅にはあまり見られないコンクリート打ちっぱなしの天井は、それだけで個性的な空間を演出できます。ダクトやパイプ、電気配線などの設備を露出させることで、よりインダストリアルな雰囲気を強調することも可能です。

一般的な白い天井では得られない、素材感のある空間は、自分だけの特別な住まいを求める方に人気です。

4. 経年変化を楽しめる

コンクリートは時間が経つにつれて風合いが変化します。この経年変化を味わえるのも、コンクリート打ちっぱなしの魅力のひとつです。新築時の無機質な印象から、時間とともに暮らしに馴染んでいく様子は、長く住み続けることでより愛着が湧く要素となります。

コンクリート打ちっぱなしの天井のデメリット

魅力的なコンクリート打ちっぱなしの天井ですが、いくつかの注意点やデメリットもあります。導入を検討する際は、これらの点もしっかり理解しておきましょう。

1. 断熱性の低下と結露のリスク

コンクリートは熱伝導率が高く、外気の影響を受けやすい素材です。特に最上階の場合、断熱材がない状態でコンクリート打ちっぱなしにすると、夏は暑く冬は寒くなりやすいという問題が生じます。

また、室内と壁の温度差から結露が発生しやすく、カビやダニの発生原因になることも。これらの問題は断熱対策を適切に行うことである程度軽減できますが、完全に解消するのは難しいケースもあります。

2. 音の反響と吸音性の低さ

コンクリートは音を反射しやすい素材のため、コンクリート打ちっぱなしの空間では音が反響しやすくなります。特に天井が高い場合や、床も硬い素材の場合は、反響がより強くなります。

これにより、生活音が響きやすくなったり、会話がこもって聞き取りにくくなったりすることがあります。ラグやカーテン、布製の家具などで吸音対策を行うことである程度改善できますが、音の問題は事前に考慮しておく必要があります。

3. 汚れやシミが目立ちやすい

コンクリートは水分を吸収しやすい性質を持っているため、水をこぼすとシミになりやすいです。また、時間の経過とともに埃や汚れが付着し、見た目が悪くなることもあります。

さらに、コンクリートの表面に微細なひび割れが生じることもあり、その部分から汚れが浸透しやすくなります。定期的なメンテナンスや、防汚コーティングなどの対策が必要です。

4. リノベーション費用とタイミング

二重天井をコンクリート打ちっぱなしにリノベーションする場合、単純に天井材を取り外すだけでなく、露出する設備配管の美観を整えたり、コンクリート表面の状態を整えたりする工事が必要になることがあります。

また、電気配線の再配置や照明器具の取り付け方法の変更なども必要になるため、想像以上に費用がかかる場合もあります。「天井をつくらない分、費用が安くなる」という誤解がありますが、実際にはそうならないケースも多いので注意が必要です。

コンクリート打ちっぱなしの天井にするリノベーション方法

コンクリート打ちっぱなしの天井に憧れる方に向けて、リノベーションで実現する方法と注意点を解説します。

マンションの天井構造の確認方法

まずは現在の住まいの天井構造を確認しましょう。直天井か二重天井かによって、リノベーションの方法や難易度、費用が変わってきます。

天井構造の見分け方:

1.照明器具を見る

埋め込み型のダウンライトがある → 二重天井(懐がある)

シーリングライトの器具が直接ついている → 直天井の可能性が高い

2.図面やパンフレットをチェック

新築時のパンフレットや図面で確認できる場合がある

3.天井をたたいてみる

直天井:音があまり響かない

二重天井:空洞がある分、音が響く

4.点検口から確認する

浴室などの天井点検口から、コンクリートスラブまでの距離を測る

点検口からコンクリートスラブまでの距離と一般居室の天井高を比較

リノベーション時の注意点

1. 電気配線と設備の問題

もともと直天井のマンションの場合、電気配線用の配管や照明器具用のシーリング用の下地などがコンクリートスラブに直接埋設されていることがあります。このような場合、配線を自由に変更することが難しくなります。

一方、二重天井だった場合でも、コンクリート打ちっぱなしにすると、電気配線や換気ダクトなどの設備が露出することになります。これらを美しく見せるためのデザインや工夫が必要です。

2. コンクリート表面の状態と仕上げ

直天井の住まいでクロスなどを剥がしてコンクリート打ちっぱなしにする場合、接着剤がうまく剥がれない、クロスの痕が残るなどの問題が生じることがあります。必ずしも理想的な躯体表しの天井になるとは限りません。

また、コンクリートの表面状態も様々で、打ち継ぎ跡や凹凸、色ムラなどがある場合もあります。これらをそのまま活かすか、補修するかは、求めるデザインによって判断が必要です。

3. 断熱・結露対策

コンクリート打ちっぱなしにする際は、断熱性能と結露対策を考慮することが重要です。特に最上階や外壁に面した部屋では、断熱材の施工や適切な換気計画が必要です。

結露対策としては、室内の湿度管理(除湿器の設置や換気)や、コンクリート表面への撥水処理なども検討しましょう。

コンクリート打ちっぱなしの天井のメンテナンス方法

コンクリート打ちっぱなしの天井を長く美しく保つためには、適切なメンテナンスが欠かせません。基本的なメンテナンス方法をご紹介します。

日常的なお手入れ

コンクリート天井の日常的なお手入れとしては、以下の点に注意しましょう:

  • 定期的な掃除: ホコリや汚れは柔らかいほうきやハンディモップで定期的に払い落とす
  • 水濡れへの対応: 結露などで水滴がついた場合は、乾いた布でこまめに拭き取る
  • 換気の徹底: 湿度を下げるために、定期的な換気を心がける

定期的なメンテナンス

より長期的な視点でのメンテナンスとしては、以下の対策が有効です:

  • 撥水材の塗布: コンクリートへの水の浸透を防ぐ撥水材を3〜5年に一度塗り直す
  • シーラーの塗布: 埃や汚れの付着を防ぐシーラーを塗ることで、メンテナンス性が向上する
  • ひび割れの補修: 小さなひび割れが見つかったら、早めに補修する

プロに依頼するメンテナンス

より本格的なメンテナンスとしては、専門業者に以下の作業を依頼するとよいでしょう:

  • 高圧洗浄: プロによる高圧洗浄で、深く染み込んだ汚れを除去する
  • コーティング: 専門的な機材を使った防汚・防水コーティング
  • ひび割れ補修: 専門知識を持ったプロによる適切なひび割れ補修

福岡市でコンクリート打ちっぱなしのリノベーション事例

福岡市ではコンクリート打ちっぱなしを取り入れたスタイリッシュなリノベーションが人気です。ここでは、福岡市内のリノベーション事例をエリア別に紹介します。

東区エリアのリノベーション事例

福岡市東区では、海に近いエリアならではの開放感を活かしたリノベーションが人気です。特に、大きな窓と組み合わせたコンクリート打ちっぱなしの天井は、空間に抜けの良さをもたらします。

東区の事例の特徴:

  • 明るい日差しを活かしたコンクリート打ちっぱなしの空間
  • 海を感じるブルーやホワイトのアクセントとの組み合わせ
  • 潮風に強い素材との組み合わせによる耐久性の確保

博多区・中央区エリアのリノベーション事例

都市部の博多区・中央区では、コンパクトな空間でもスタイリッシュに見せるコンクリート打ちっぱなしの天井が人気です。特に、カフェやレストランなどの商業施設のデザインにインスピレーションを得たリノベーションが目立ちます。

博多区・中央区の事例の特徴:

  • 天井高を最大限確保するためのコンクリート打ちっぱなし
  • ダクトレールを活用したスタイリッシュな照明計画
  • 狭い空間でも開放感を感じられるデザイン

南区・城南区・西区エリアのリノベーション事例

家族向けの住宅が多い南区・城南区・西区では、温かみのあるコンクリート打ちっぱなしのリノベーションが増えています。コンクリートの無機質さを和らげる木材や柔らかい素材との組み合わせが特徴です。

南区・城南区・西区の事例の特徴:

  • 家族の暮らしに寄り添った居心地の良いコンクリート空間
  • 木材との組み合わせによる温かみの演出
  • 子どもにも優しい、柔らかい雰囲気のデザイン

コンクリート打ちっぱなしの天井におすすめのインテリアコーディネート

コンクリート打ちっぱなしの天井を活かすインテリアコーディネートのアイデアをご紹介します。

照明計画

コンクリート天井を美しく見せるためには、照明計画が重要です:

  • ダクトレール: 自由に位置を変えられるダクトレールは、コンクリート打ちっぱなしとの相性が抜群
  • 間接照明: 天井に光を当てることで、コンクリートの表情を引き立てる
  • ペンダントライト: 天井から吊るすタイプの照明は、コンクリート天井とのコントラストが美しい

素材の組み合わせ

コンクリートと相性の良い素材を組み合わせることで、空間に深みが生まれます:

  • 木材: 温かみのある木材とコンクリートのコントラストは定番の組み合わせ
  • 鉄/アイアン: インダストリアルな雰囲気を強調したい場合におすすめ
  • ファブリック: 柔らかな布製品でコンクリートの硬さを和らげる

色使い

コンクリートのグレーを活かす色使いを考えましょう:

  • モノトーン: 白や黒との組み合わせで、モダンでシャープな印象に
  • アースカラー: ベージュやブラウンとの組み合わせで、落ち着いた雰囲気に
  • 差し色: 鮮やかな色をアクセントとして取り入れると、空間が引き締まる

まとめ:自分らしい空間を創るコンクリート打ちっぱなしの天井

コンクリート打ちっぱなしの天井は、その独特の質感と雰囲気で、唯一無二の空間を作り出すことができます。デザイン性の高さや開放感、個性的な空間を求める方にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。

一方で、断熱性や結露、音の問題など、いくつかの注意点もあります。これらのデメリットを理解した上で、適切な対策を講じることが、快適に暮らすためのポイントです。

リノベーションを検討する際は、現状の天井構造を正確に把握し、専門家と相談しながら計画を進めることをおすすめします。福岡市内でも、エリアごとの特性を活かしたコンクリート打ちっぱなしのリノベーション事例が増えているので、参考にしてみてください。

自分らしいスタイルを大切にし、コンクリートの持つ無骨な魅力を活かした、唯一無二の住まいづくりに挑戦してみませんか?

 

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