和式トイレから洋式トイレへの改修は、多くのご家庭で検討される重要なリフォーム工事の一つです。

特に高齢者のいるご家庭や、小さなお子様のいる世帯では、和式トイレの使用に不安や不便を感じることも多いのではないでしょうか。

この記事では、福岡市東区名島でリフォーム会社を経営する高橋の10年以上の経験から、和式トイレのメリットから和式から様式に変更する具体的な工事の流れ、費用相場、さらには利用できる補助金制度まで、実例を交えながら詳しくご説明していきます。

 

意外と知られていない！和式トイレの5つのメリット

和式トイレから洋式トイレへの改修が進む現代社会ですが、実は和式トイレには意外なメリットが隠されています。しかし、そのメリットを差し引いても、現代の生活様式では洋式トイレへの改修がおすすめです。まずは和式トイレの知られざるメリットをご紹介します。

和式トイレ：健康面でのメリット

 1. 自然な排便姿勢

和式トイレでの「しゃがみ姿勢」は、実は人間の体に最も適した排便ポーズと言われています。この姿勢により、直腸と肛門が一直線になり、より自然な形での排便が可能になります。

2. 足腰の筋力維持

毎日の使用で自然とスクワットのような運動効果が得られます。特に高齢者の方の場合、和式トイレの使用が足腰の筋力維持に貢献していた例も見られます。

和式トイレ：衛生面でのメリット

3. 便座との接触回避

便座に直接触れることがないため、公共トイレなどでの衛生面での心配が少なくなります。

4. 掃除のしやすさ

シンプルな構造のため、洋式トイレに比べて掃除がしやすく、汚れもたまりにくい特徴があります。床からの水洗いも可能です。

コスト面でのメリット

5. 本体価格の安さ

和式トイレは構造がシンプルなため、本体価格が洋式トイレに比べて大幅に安価です。

 しかし、現代では…

これらのメリットがある一方で、現代の生活様式や高齢化社会においては、和式トイレから洋式トイレへの改修が推奨されます。特に以下のような方には、洋式トイレへの改修をお勧めします。

・高齢者のいるご家庭
・小さなお子様のいるご家庭
・膝や腰に不安のある方
・来客の多いご家庭
・洋式トイレに慣れた方々

和式トイレの現状と課題

和式・洋式トイレの特徴比較

	和式トイレ	洋式トイレ
使いやすさ	慣れが必要。高齢者には負担	誰でも使いやすい
設置スペース	コンパクト	やや広めが必要
清掃性	床面は掃除しやすい	便器の裏などに注意が必要
水はね	多い	少ない
費用	本体は安価	本体はやや高価
機能性	基本機能のみ	温水洗浄などの機能追加可
介助のしやすさ	難しい	比較的容易
故障時の対応	修理が大掛かり	部品交換が可能

昭和から平成にかけて、日本の住宅設備は大きく変化してきました。

1959年に日本住宅公団が洋式トイレを標準採用として以降、新築住宅での和式トイレの設置は徐々に減少。福岡市でも、1970年代以降の都市開発とともに洋式トイレの導入が進みました。

しかし、福岡市東区のリフォーム実態を見ると、依然として和式トイレを使用している住宅が少なくありません。

特に東区の香椎・箱崎や名島、博多区の吉塚、南区の高宮、城南区の七隈周辺などの中央住宅街では、トイレの改修工事が急務となっているケースが多く見られます。

高齢化社会における課題

福岡市東区は、市内でも高齢化率の高い地域の一つです。和式トイレの使用における最も深刻な問題は、高齢者の方々の安全性です。しゃがむ動作や立ち上がる際の負担が大きく、特に冬場は筋肉が硬くなりやすいため、転倒のリスクが高まります。

また、介助が必要な場合も、和式トイレでは適切なサポートが困難です。介護者の負担も大きく、長期的な介護環境としては適していません。

子育て世代の悩み

現代の子どもたちの多くは、家庭で洋式トイレを使用しているため、和式トイレの使用に慣れていません。学校や公共施設での使用を避ける傾向があり、中には排泄を我慢してしまう子どももいます。これは健康面での懸念材料となっています。

リフォームのメリットと期待できる効果

快適性の向上

和式から洋式への改修は、生活の質を大きく向上させます。腰掛けて使用できることで身体的な負担が軽減され、特に高齢者や妊婦の方にとって重要なメリットとなります。

福岡の気候特性も考慮する必要があります。東区は海に近い地域が多く、冬場は湿気を含んだ冷たい風が吹きます。和式トイレでは床からの冷気で体が冷えやすいのですが、洋式トイレなら暖房便座の設置も可能で、ヒートショック対策にもなります。

衛生面の改善

洋式トイレは水はねが少なく、便器と床の境目が明確な設計のため、日々の清掃も容易です。特に東区の海沿いエリアは塩害の影響で金属部分が腐食しやすい傾向にありますが、現代の洋式トイレは耐久性の高い素材を使用しており、メンテナンス性に優れています。

資産価値への影響

不動産の専門家によると、トイレの様式は物件の資産価値に影響を与える重要な要素の一つとされています。特に賃貸物件では、和式トイレの存在が入居者確保の障害となるケースが増えています。リフォームによる資産価値の向上も、検討に値するポイントです。

工事費用と工期について

2024年1月現在の標準的な工事費用についてまとめました。以下の表を参考に、ご予算に合わせた計画を立てていただけます。

基本工事費用の内訳

工事内容	費用相場	備考
和式便器撤去	2～5万円	床解体を含む
給排水工事	4～5万円	配管接続・調整
床工事	2～3万円	床面の仕上げ
洋式便器設置	5～12万円	便器本体含む
電気工事	2～3万円	コンセント増設等
機能性	基本機能のみ	温水洗浄などの機能追加可
諸経費	2～4万円	産業廃棄物処理等
合計	15～30万円	標準的な工事の場合

 

追加オプション工事費用

オプション内容	追加費用	メリット
温水洗浄便座	3～8万円	衛生面の向上
手すり設置	4～5万円	安全性の確保
床暖房	5～10万円	寒さ対策
収納棚設置	3～8万円	収納力アップ
段差解消	5～10万円	バリアフリー化
壁紙張替え	2～5万円	内装の刷新

 

実際の施工事例

事例1：福岡県鞍手郡のK歯科医院様

・工期：6日間

・総工費：81.8万円
（工事内訳）

解体工事	50,000円
設備機器	234,000円
設備配管工事	80,000円
電気工事	69,000円
木造作、建具工事	90,000円
内装仕上げ工事	83,000円
仮設トイレ、産廃処分費、養生費、完成美装、諸経費	212,000円

 

・特徴：男子トイレ・女子トイレの交換と扉の交換

工事のポイント

医院内の男子、女子トイレの改修工事のご相談でした。男子トイレは和式→洋式に、女子は洋式→洋式に変更し患者さんが快適に過ごせる空間を大切に改修しました。入口扉も交換しましたよ。

◯男子トイレ

↓↓↓↓↓↓↓↓↓

◯男子トイレ手洗い場

◯女子トイレ

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◯女子トイレ手洗い場

◯トイレ入口

 

専門家からのアドバイス

失敗しないための3つのポイント

1. 事前調査の重要性

配管状況や床の強度など、目視できない部分の調査が重要です。特に福岡市東区の海沿いエリアでは、塩害による配管の劣化が想定より進んでいるケースがあります。

2. 季節を考慮した工事計画

福岡の気候を考慮した工事計画が重要です。特に梅雨時期は、床材の張り替えに影響が出る可能性があるため、可能であれば避けることをお勧めします。

3. 将来を見据えた設計

現在の必要性だけでなく、5-10年後の使用状況も想定した設計を。特に手すりの設置位置や収納の使いやすさは、将来の介護なども考慮に入れましょう。

よくあるトラブルと対策

工事中のトラブル

1. 予期せぬ配管の劣化発見
・対策：事前の配管調査実施
・予備費の確保（工事費の10-15%程度）

2. 工期の遅延
・対策：仮設トイレの手配
・余裕をもった工程設定

3. 近隣とのトラブル
・対策：事前の工事告知
・騒音の出る作業時間の調整

工事後のトラブル

1. 水漏れ
・原因：シーリング不良や配管接続部の不具合
・対策：施工後の入念な点検と保証期間の確認

2. 床のきしみ
・原因：床下地の処理不足
・対策：適切な補強材の使用と施工技術の確認

補助金制度の活用

福岡市では、トイレの洋式化に活用できる様々な補助金制度が用意されています。令和6年度の制度をまとめました。

利用可能な補助金制度一覧

制度名	対象者	補助金額	申請窓口
介護保険住宅改修	要支援・要介護認定	最大20万円（自己負担1-3割）	東区役所介護保険課
高齢者住宅改修補助	65歳以上の方がいる世帯	工事費の20%（上限20万円）	東区役所福祉課
バリアフリー改修促進	市内在住の方	工事費の10%（上限15万円）	住宅改修支援センター
省エネ改修補助	築10年以上の住宅	最大5万円	環境局環境保全課

 

※関連サイト

介護保険住宅改修費の支給について

住宅改造助成

福岡市障がい者・高齢者住宅改造助成制度について

住宅の省エネ改修に伴う減額制度

 

申請の注意点

補助金の申請は、必ず工事着工前に行う必要があります。特に介護保険を利用する場合は、ケアマネージャーとの相談や施工前の写真撮影など、いくつかの準備が必要です。

申請から承認までは通常2週間から1ヶ月程度かかります。工事の計画を立てる際は、この期間も考慮に入れましょう。

まとめ

和式トイレから洋式トイレへの改修は、毎日の生活の質を大きく向上させる重要な投資です。特に福岡市東区では、充実した補助金制度を活用することで、経済的な負担を抑えながら工事を実施できる可能性が高いです。

業者選びのポイント

見積もり依頼時の確認事項

1. 施工実績の確認
・過去の施工事例数
・特に地域での実績
・施工後のアフターフォロー体制

2. 見積もり内容の精査
・材料費と工賃の内訳
・保証内容と期間
・追加費用が発生する条件

3. 工事体制の確認
・現場責任者の経験
・緊急時の対応体制
・施工後のメンテナンス対応

信頼できる業者の特徴

・福岡市内に営業所がある
・施工事例や顧客の声を公開している
・見積もり・相談が無料
・アフターフォローが充実している

リフォーム計画の立て方

1. 事前準備（2-3週間）

・現状の問題点の洗い出し
・予算の確認
・補助金申請の準備（該当する場合）
・業者への見積もり依頼

2. 業者選定（1-2週間）

・見積もり内容の比較
・施工実績の確認
・保証内容の確認
・契約内容の確認

3. 工事準備（1-2週間）

・工事スケジュールの確定
・近隣への挨拶
・仮設トイレの手配（必要な場合）
・工事エリアの整理

4. 工事実施（2-4日）

・既存設備の撤去
・配管工事
・新規設備の設置
・床・壁の仕上げ

5. 完了確認

・機能テスト
・清掃状態の確認
・保証書の受け取り
・使用方法の説明

お問い合わせ・ご相談

当社では、トイレリフォームに関する無料相談を承っております。
事前の現地調査から、補助金申請のサポート、アフターフォローまで、
トータルでサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。

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