窓リフォーム
窓を埋めるならDIY?リフォームで失敗しないために|プロが解説する選び方と費用相場

「窓を塞ぐだけの簡単な工事なのに、なぜ見積もりが業者によってこんなに違うんだろう…」
「DIYでできないのかな?」
そんなお悩みを持つあなたへ。
DIYの方法からリフォームで失敗しない考え方を福岡市東区名島でリフォーム会社を経営する高橋が解説します!
実は、窓を塞ぐリフォームは見た目以上に奥が深い工事です。
特に高温多湿な気候の地域な場合、安易な施工が取り返しのつかない結露やカビの原因になることも。しかし、適切な方法で行えば、大丈夫です。
この記事では、私が10年以上の施工で培ってきた経験をもとに、失敗しない窓リフォームの選び方をご紹介します。
目次
窓を塞ぐべきか、悩んでいる方へ
昨今の都市化によって突然のプライバシー問題に直面する方が増えています。
(特に福岡市東区では、箱崎・香椎・千早エリアを中心とした再開発で急に外部の視線が気になる人も…)
「隣のマンションから丸見え」「エアコンが効かない」「子供の練習音が気になる」。
これらの悩みは、適切な窓のリフォームで全て解決可能です。
しかし、ここで重要なのが「適切な」という言葉。実際、当社にご相談いただくケースの約3割は、DIYや他社での施工失敗の修復依頼です。
DIYで窓埋めを失敗しないコツ
ここでは、DIYで陥りやすい失敗ポイントと、プロ視点での解決方法をご紹介します。
意外と見落としがち!事前準備での注意点
工事を始める前に、ぜひ確認していただきたいポイントがあります。以前サポートしたBさんは、この確認を怠ったばかりに、後から大きな修正が必要になってしまいました。
まず最も重要なのが、窓周りの水漏れチェック。雨の日を選んで、サッシ周辺の壁に湿りがないかよく確認してください。「今は問題ないから大丈夫」と思っても、壁にしてしまうと後から発見が困難になります。
次に、断熱材の選定。ホームセンターで売っている一般的な断熱材で十分…と思いがちですが、実は窓の大きさや向きによって最適な選択が変わってきます。西日の強い窓なら、遮熱性能の高いものを選ぶのがおすすめです。
しっかり決めたい、窓の埋め方
窓の埋め方は大きく分けて3つあります。
1. パネルはめ込み方式:最も手軽で、賃貸でも可能
2. 石膏ボードで完全に壁化:見栄えは最高だが工程は多い
3. 造り付け棚方式:窓の奥行きを活かした人気の方法
今回は、最も人気の「石膏ボードで壁化」の手順をご紹介します。
必要な材料
ホームセンターで購入するもの:
・防水シート(窓より各辺30cm大きいサイズ)
・グラスウールなどの断熱材
・石膏ボード(9.5mmか12.5mm)
・木材(間柱用:45×45mm)
・石膏ボード用ビス
・パテ処理セット
・養生テープ
具体的な手順
【1日目】窓枠の撤去と下準備
1. 室内の養生
・床にブルーシートを敷く
・粉塵が飛ぶので、家具にもカバーを
2. 窓枠の撤去
・四隅のビスを外す(場所が分かりにくいので、懐中電灯で照らしながら確認)
・シーリング材をカッターで切り込む
・金具を一つずつ外す
プロのコツ:窓枠が外れない時は、必ず見落としているビスがあります。無理に引っ張らず、もう一度確認を。
【2日目午前】下地作り
1. 防水シート貼り
・必ず30cm以上重ねて貼る
・四隅は折り返して二重に
2. 木材の格子組み
・縦横455mmピッチで組む
・必ず水平器で確認
・コーナン部分は補強を入れる
プロのコツ:下地材の本数を減らしてコストを抑えたくなりますが、これは絶対NG。後々の壁の歪みの原因になります。
【2日目午後】断熱材と石膏ボード
1. 断熱材の施工
・隙間を作らない
・ただし強く押し込みすぎないこと
2. 石膏ボード貼り
・端から1.5cmの位置にビス打ち
・20cmおきに固定
・ビスの頭が少し埋まる程度に
プロのコツ:石膏ボードのカットは、表面を深めに切って折るだけ。裏面は切らなくてOK。
【仕上げ】パテ処理のコツ
1. 1回目:薄めのパテで全体を埋める
2. 乾燥後、240番のペーパーで軽く研磨
3. 2回目:より広めに薄く延ばす
4. 完全乾燥後、塗装
よくある失敗と対処法
1. 水平が出ていない
→ 下地組みの時に必ず水平器で確認
2. 結露が発生
→ 断熱材を隙間なく施工することが重要
3. パテの凸凹
→ 薄く何度も重ねることがコツ
知っておくべき!窓リフォームの3つの方法と費用相場
窓を塞ぐリフォームは、大きく3つの方法があります。それぞれの特徴と、福岡市内での実績に基づく最新の費用相場をご紹介します。
1. 簡易的な対応(3~5万円)
最も手軽な方法ですが、効果は限定的です。賃貸物件でも対応可能な一方、断熱効果は3つの方法の中で最も低くなります。
【向いている方】
・賃貸住宅にお住まいの方
・一時的な対策として検討されている方
・予算を最小限に抑えたい方
【実績例:香椎のY様邸】
賃貸マンションの最上階、突然建った高層マンションからの視線に悩まれていました。断熱パネルと特殊フィルムの組み合わせで、プライバシーと西日の問題を同時に解決。電気代も平均15%削減を実現しました。
2. 標準的な改修(8~12万円)
最もコストパフォーマンスの高い方法です。断熱効果と見た目のバランスが取れており、多くのお客様に選ばれています。
【向いている方】
・戸建てやマンションにお住まいの方
・将来的な可変性を残したい方
・見た目の美しさも大切にしたい方
【実績例:箱崎のT様邸】
築20年の戸建て、防音と断熱が主な課題でした。高性能断熱材と防音パネルの組み合わせ工事により、リビングの室温が夏場で最大6度改善。ピアノの音も外にほとんど漏れなくなりました。
3. 完全リフォーム(15~25万円)
最も本格的な工事です。完璧な効果を求める方に適していますが、工期も費用も最も必要となります。
【向いている方】
・長期居住予定の持ち家の方
・徹底的な性能向上を目指す方
・防音や断熱に妥協したくない方
【実績例:千早のM様邸】
隣家との距離が2mという密集地域のお宅。完全防音と断熱を求められ、最新の真空断熱材を採用。工事後、電気代が20%削減、外部騒音も95%カット(当社測定値)を実現しました。
※2階以上の工事では、足場代(約10万円)が別途必要となります。
福岡の気候が生む、窓リフォームの落とし穴
福岡県の気候は、窓リフォームにおいて特別な注意が必要です。当社が15年の施工実績で得た、重要な知見をお伝えします。
結露とカビの危険性
【失敗事例:箱崎のS様邸】
一般的な断熱材での施工後、壁内部で深刻な結露が発生。黒カビの発生により、工事のやり直しとなりました。この教訓から、当社では独自の「透湿防水+高性能断熱」工法を開発。以降、結露トラブルは一切発生していません。
台風と塩害への対策
福岡市東区、特に沿岸部では台風の影響を強く受けます。また、潮風による塩害も大きな課題です。
そのため、当社では:
・耐風圧性能の高い工法の採用
・塩害対策用の特殊コーティング
・定期的なメンテナンス計画の提供
を標準仕様としています。
まとめ:失敗しない窓リフォームのために
窓を塞ぐリフォームは、適切な計画と施工により、プライバシー、断熱、防音など、複数の悩みを同時に解決できる有効な方法です。特に福岡市東区では、再開発に伴う環境変化により、その需要が高まっています。
重要なのは、単に窓を塞ぐだけでなく、福岡の気候を考慮した適切な工法の選択です。私たち専門家が、お客様の状況に合わせた最適なプランをご提案させていただきます。